2025年3月のテーマ写真館




 《 水俣の海 》


熊本県は北部が有明海、南部が八代海と潮の干満差が大きいことで知られる二つの大きな湾と接しています。有明海では最大約6メートル、八代海では最大約4メートルの干満差があり、潮汐により多くの海水が東シナ海と湾内を出入りすることが特徴です。また、湾内には多くの川が流れ込んでおり、豊かな海を育んでいます。水俣市は鹿児島県との県境の北西部に位置し、天草諸島に囲まれた八代海南部の海と接しています。メインのダイビングポイントとなる湯の児島の周囲は岩場の先が砂地に囲まれており、水深10メートルに満たない岩場に多くの生き物たちが暮らしています。エントリーしてすぐに数メートルの水深で体長1メートルに迫るほどのマダイや大きなクロダイが泳ぎ回る姿を見られることは驚きです。マダコが多く生息しており、秋には卵を守る母ダコを観察することもできます。春から初夏にかけてはヒメタツの繁殖行動が見られることが有名で多くのダイバーがそれを目当てに訪れます。

八代海、奥に天草諸島が見える

湯の児島

沖で行われるうたせ船漁


タチウオ

ヒメタツ

キハッソク


マダイ

マダコ

クロダイ


スズキ

カミナリイカ

トノサマダイ


イラ

クマノミ

ホタルイカの仲間


クロアナゴ

ゼブラガニ

ナガサキスズメダイ


オニオコゼ

モクズショイ

キジハタ


シロハナガサウミウシ

エントウキサンゴ

ハタタテダイ(寝てる)


 ◆ 海の一言 :『海火事』


真夏の炎暑、猛暑時に、海も空もまるで燃えるように真っ赤に染まって見える夕景を言います。海面からの水分の蒸発で、海上の空気に含まれる水蒸気の量が非常に多くなり、他の色の成分が吸収されてしまい、赤だけが残るため赤ワインのように赤く見え、まるで火事のような様子を指し、潮焼けとも表現されます。

ゴールドコースト(オーストラリア)

小笠原

鍋釣岩(奥尻島)




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