2007年03月のテーマ写真館




 《 グレートバリアリーフ 》


オーストラリアの東海岸沖にある、世界最大のサンゴ礁、グレート・バリア・リーフ。ニューギニアの南東海岸沖のヨーク半島先端、トレス海峡からブリスベーン付近にある南回帰線のカプリコーン水道にいたる南北2000Km以上、広いところではその幅240Kmもあり、我が国の本州とほぼ同じ20万平方キロもの広さを持つ世界最大のサンゴ礁です。3,000ヶ所の独立したサンゴ礁と大小900あまりの島々からなり、万里の長城を凌ぐ、生物が作り上げた地球最大の構造物で、1981年にユネスコの世界自然遺産に登録されました。そこには約300種類のサンゴ、約1500種類の魚をはじめ約6600種類の海洋生物が棲息するとされています。 水温や日照、水質などに恵まれ、接する陸地からの淡水の流入が少ないことが大規模なサンゴ礁の発達に関係したとされますが、最近は地球温暖化によるサンゴの白化現象やサトウキビ畑からの肥料を含んだ農業廃水で環境のバランスが失なわれ、オニヒトデの増加など深刻な問題が起きています。 西洋人としてはイギリスのジェームズ・クックが1770年に到達し、浅瀬で船を座礁させています。 近年はディズニーのアニメ映画『ファインディング・ニモ』の舞台になりました。


グレート・バリア・リーフ

グレート・バリア・リーフ

グレート・バリア・リーフに浮かぶヘロン島


水上機

ハートリーフ

水上機とサンゴ礁


ヒルズインレットの砂州

ヒルズインレットの砂州

ヒルズインレット


ヒルズインレットの砂州

ホーリー・ヘイブン・ビーチ

ロウ島の灯台


ミコマス・ケイのアジサシの群れ

ミコマス・ケイのビーチ

アジサシ、ミコマス・ケイ

リザード島のトカゲ

マグネティック島のオポッサム

ジャイアント・ポテトコッド(カスリハタ)

水面に浮かぶサンゴの卵

サンゴの産卵

ジャイアント・ポテトコッド(カスリハタ)

ニモのクラウンアネモネフィシュ

バリアリーフ・アネモネフィシュ

ニモのクラウンアネモネフィシュ


 ◆ 海の一言 :『バリアリーフ(堡礁)〜Barrier Reef〜』


サンゴ礁に関しては進化論で有名なチャールズ・ダーウィンが1842年に唱えた、サンゴ礁のでき方と形に関する学説「沈降説」があります。大洋の孤立した火山島が沈降してゆくのに従い、その周囲にサンゴ礁が発達し、裾礁、堡礁、環礁と順次形成されていくとするもので、世界中の多くのサンゴ礁に当てはまります。しかし、オーストラリアのグレート・バリア・リーフは、火山には関係なく、沿岸に続く水深20〜50mの大陸棚の上にサンゴ礁やサンゴ島が発達し、それに囲まれて深い水路や礁湖(ラグーン)が出来、まさに大陸を守るバリア(防波堤)のような大堡礁に発達したものです。



海の写真のボルボックス  © 中村庸夫 無断転載を禁止します。