2021年7月のテーマ写真館




 《 サウスシェトランド諸島 》


南米大陸からドレイク海峡を隔てて約500km南に位置し、南緯61度00分から63度37分、西経53度83分から62度83分の範囲に浮かび、ブランスフィールド海峡を隔ててすぐ南に南極半島があります。総面積は3,687キロ平方メートルで、季節により80%〜90%が氷河に覆われた島々です。イギリスの探検家ウィリアム・スミスが1819年に発見し、諸島で最大の島のキングジョージ島に上陸し領土宣言をしましたが、近隣のアルゼンチンとチリも領有権を主張するようになり、現在は南極条約により領有権は凍結されています。南極地域の最も北方にあり、夏になると氷が早く割れて接近が容易なため基地の設置条件が良く、イギリス、チリ、ポーランド、韓国・・など多くの国の南極観測基地が置かれています。この諸島ではアザラシや・オットセイ狩り、そして捕鯨が行われましたが現在は禁止されています。最大のキングジョージ島やネルソン島、リヴィングストン島、火山のクレーターのデセプション島など11の大きな島と多くの小さな岩からなり、ジェンツーペンギン、アゴヒゲペンギン、マカロニペンギン、ナンキョクオットセイ、ゾウアザラシをはじめ多くの鳥も繁殖し、野生生物の宝庫となっています。

ジェンツーペンギン、デセプション島

ジェンツーペンギン、デセプション島

ジェンツーペンギン、ウィンケ島


アゴヒゲペンギンとナンキョクオットセイ、エレファント島

アゴヒゲペンギンとマカロニペンギン、エレファント島

ズグロムナジロヒメウ、ウィンケ島


マダラフルマカモメ、エレファント島

パルド・ヴィラロン船長の胸像、エレファント島

デセプション島


温泉の海水浴、デセプション島

ポーランドのヘンリク・アルクトウスキー基地、キング・ジョージ島

ポーランドのヘンリク・アルクトウスキー基地、キング・ジョージ島


ポーランドのヘンリク・アルクトウスキー基地、キング・ジョージ島

ポーランドのヘンリク・アルクトウスキー基地、キング・ジョージ島

ブラジルのコマンダンテ・フェラス基地、キング・ジョージ島


ブラジルのコマンダンテ・フェラス基地、キング・ジョージ島

韓国の世宗基地、キング・ジョージ島

韓国の世宗基地、キング・ジョージ島


 ◆ 海の一言 :『アマゾンマナティー』


カイギュウ目・マナティー科に分類される哺乳類で、エクアドル、ガイアナ、コロンビア、ブラジル、ペルーにまたがるアマゾン川水系とエセキボ川水系に生息し、最大体長2.8m、体重300〜500kgほどで、カイギュウ属最小種です。口は下方にあり、体色は青みがかった灰色。胸部や腹部には個体によって異なる不規則な白色斑が入ります。標高200m以下、水温が25〜30℃の熱帯・淡水域に生息し、乾季に水位が低下すると、水量が多い所へ移動します。食物が豊富な場所では大きな群れを形成し、潜水時間は最長14分ほど。主に水面に浮かぶ水生植物や水辺の陸生植物を食べる事もあります。水面を覆い、流れを妨げる水生植物を除去するために、水路やダムに放流される事もあるそうです。川周辺の森林伐採や農地開発による生息地の減少、油田採掘や生活排水、農薬などによる水質汚染、食用にするための狩猟、漁網による混獲などにより生息数は減少し、保護の対策が進められています。




海の写真のボルボックス  © 中村庸夫 無断転載を禁止します。