連載 「今月の赤ちゃん」 2024年3月号


〜 ナンヨウツバメウオpart2 〜

南日本の太平洋岸、伊豆諸島、琉球列島からインド・太平洋域に棲息するスズキ目・マンジュウダイ科・ツバメウオ属の魚ですが、最近は西大西洋への侵入が確認されています。成魚の体長は最大60cmで体は側扁した円形で、吻部が少し突出します。体は側扁して体高が高く、特に幼魚は背びれと尻鰭が上下に幅広く伸び、空を飛ぶ燕に似ているためツバメウオの名前の由来となっているそうです。成魚には銀色の体色に眼を通る黒色横帯とその後ろにも黒色黄帯が見られ、幼魚は背鰭と臀鰭がより幅広く伸び三角形で、茶色い枯葉のような色合いで、尾鰭は無色です。成魚はサンゴ礁域の沿岸・中層を群泳しますが、幼魚は枯葉に擬態し、浮かんでいる枯枝などと一緒に流れて移動し、漁港などで枯葉のように浮遊している姿も観察されます。


ナンヨウツバメウオ幼魚

ナンヨウツバメウオ若魚

ナンヨウツバメウオ成魚





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