連載 「今月の赤ちゃん」 2024年6月号


〜 セイウチpart2 〜

セイウチ(海象、海馬)は北半球だけに棲息する海生哺乳動物で、アザラシやアシカと同じ鰭脚類に属し、セイウチ科・セイウチ属に分類され、北極海の氷の周辺や付近の島々で繁殖し、体長3.7m、体重1700kg程になります。名前はロシア語でトドを意味する「シィウチ」という言葉が当てはめられ、英語ではWalrus(ウォーラス)。学名「Odobenus rosmarus(オドベヌス・ロスマルス)」の、属名Odobenus は、「歯を用いて前進するもの」を意味します。犬歯が長く発達した牙を持ち、繁殖期の戦いや、氷に登る時に引っ掛けたり、餌の貝を掘る際、氷に呼吸用の穴をあける道具などとして用います。皮膚には体毛が無く、厚い脂肪で覆われて寒冷地での生活に適応し、皮膚は分厚く2cmに達する箇所もあり、雄では5cmに達することもあります。口の周りには堅い髭が密集し、海中で触覚により獲物を探す役割があると考えられています。雌雄共に上顎の犬歯(牙)が発達し、雄では1mに達する事もあり、牙は生涯を通じて伸び続けます。出産直後の幼獣は体長1.1m体重60〜65kg程あり、四肢を除く全身が粗い体毛で被われ、髭もあります。


水族館生まれの赤ちゃん

水族館の親子

野生のセイウチ





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