連載 「今月の赤ちゃん」 2024年11月号 |
〜 ハナヒゲウツボpart2 〜 漢字名「鼻髭うつぼ(魚へんに單)、花髭うつぼ(魚へんに單)」は、ウナギ目ウツボ科の魚類で、ウツボ類の中で最も鮮やかな体色と鼻先の肉質突起が特徴です。英名も「リボンイール(Ribbon eel)」と呼ばれるように、肉質突起の先端が花びらやリボン状に開き、和名「ハナヒゲウツボ」もここに由来します。インド洋から西太平洋の熱帯海域に分布し、日本では南西諸島に棲息しますが、最近の温暖化の影響で、黒潮の流れる本州でも見られるようになりました。幼魚の体色は黒色と黄色で体も細く、以前は成魚とは別種と思われていました。生まれたときはすべてが雄で雄性先熟で、成長と共に若魚は鮮やかな青色に黄色が入り、体長は約60〜80cm程になると性成熟します。体長が約1mに達すると、体の色が黄色に変わり、雄から雌に性転換し雄の生殖器の機能が停止し、雌の生殖器が成熟して産卵を開始します。しかし、雌の寿命は短く、産卵した後、一か月以内に死亡してしまうとされ、黄色い雌のハナヒゲウツボを見るのは珍しいです。 |
ハナヒゲウツボ幼魚 |
ハナヒゲウツボ雄 |
ハナヒゲウツボ雌 |
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