連載 「海の名前」 2024月6号


〜 ソルト・ピラミッド 〜

海水から塩を取り出す海塩は、ほとんどが「天日塩」という製法で海水中に含まれる塩分から造られています。塩分3%強の海水を塩田などに引き込み、太陽で水分を蒸発させて作るものです。海面上わずか1m以内の濃縮池に海から汲上げられた海水を連続的に移動し、そこで強い太陽や風により水が次第に蒸発され、塩分は連続的に増加します。塩分濃度が25%から30%の間に達すると、結晶池に移動され、更に水の蒸発で濃度が37%以上になると、塩が析出し沈殿し始めます。全製塩工程は、降雨量や大気中の塵や他の汚染物の程度が塩の結晶化を促進させる核を形成させると共に、温度や風に依存して10〜12ヶ月を要するのです。収穫された塩は塩と混合している少量の硫酸カルシウム(石膏)を除くために海水で洗浄され、純度99.6%以上になった塩は積み上げられて、塩ピラミッドとなるのです。カリブ海のボネール島やアフリカ、ナミビアのウォルビスベイなどには、高さ15m程の塩のピラミッドが見られます。

<関連書籍>
「海の名前」(東京書籍刊)中村庸夫:著・写真


塩田、アベイロ、ポルトガル

製塩所、ウォルビスベイ、ナミビア

ソルトピラミッド、ボネアー、カリブ海





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