連載 「海の名前」 2025年4月号


〜 内海 〜

内海(ないかい)とは、陸地と陸地との間に挟まれ、狭い海峡を通して外洋と繋がっている海域で、Inland Seaと呼ばれます。袋状に陸地へ入り込んだ水域を「湾」、大陸と島または半島に囲まれた水域を「縁海」、大陸に囲まれた水域を「地中海」と呼びます。断層や盆地の沈降などによって形成されることが多いです。我が国では瀬戸内海が知られ、本州西部、四国、九州に囲まれた日本最大の内海で面積は2万3,203平方kmあります。700以上の島がある多島海で、海岸線の総延長は約7,230kmにも及びます。瀬戸内海の名称源は「瀬戸の内海」の意です。医師であり博物学者であったシーボルトなど数多くの欧米人から高く評価された景勝地で、現代では瀬戸内海国立公園に指定されています。

<関連書籍>
「海の名前」(東京書籍刊)中村庸夫:著・写真


ジブラルタル海峡、地中海

セントローレンス湾

瀬戸内海





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