連載 「海の名前」 2025年6月号


〜 海をまたぐ橋 〜

もともとは川などを横切るために丸太などを渡した橋が作られましたが、技術の発展と共に深く、幅の広い海峡を跨いで、下を大型船舶が通過できる橋も作られてきました。海峡を渡るためには長いスパンが必要で、高い橋脚を立て、その間にワイヤーで吊った橋を架ける方向になり、こうした吊り橋の先駆けでは1937年に完成したゴールデン・ゲート・ブリッジです。シドニー・ハーバー・ブリッジはシドニー湾にかかり、この橋ができるまでは渡し船と、大きく内陸を通るルートでしかありませんでしたが、橋によりシドニーと北シドニーの往来が列車や車で短時間できるようになりました。大型橋とは別に、フロリダキーズのセブンマイル・ブリッジのように、浅い海中にたくさんの橋脚を立てて長い距離を結ぶ長い橋は、フロリダ半島から先に連なる島々を繋ぐ橋で、全長6.765マイルものオーバーシーズ・ハイウェイと呼ばれるものもあります。

<関連書籍>
「海の名前」(東京書籍刊)中村庸夫:著・写真


セブンマイル・ブリッジ、フロリダ

シドニー・ハーバー・ブリッジ

ゴールデン・ゲート・ブリッジ、サンフランシスコ





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